「会話をして伝える力」
「伝わる文章を書く力」
「読んで理解する力」
「聴いて理解する力」
言語運用能力(Language Proficiency)とは
Language Proficiencyは文化庁のHPで下記の通り定義されております。
“言語運用能力とは音声言語・文字言語を問わず、相手や目的・場面に応じて自らの意思を言語によって適切に表現・伝達し、かつ言語を通して相手の意思を的確に理解し得る能力のことであり、端的には、聞くこと、話すこと、読むこと、書くことのすべてにわたって総合的に運用する能力として位置付けられる。”
https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kakuki/20/tosin05/03.html
言語運用能力の特徴としては、以下の特徴があります。
⒈ 知識のテストではないこと
・受験者にとって難しい質問が出題されても、知識レベルを測定するテストではないため、正確な知識を答えられなくても低いレベルとして評価されることはありません。
・受験者がわからないならわからないなりに、どのように適切な言語を用いて答えるかのテストとなります。
⒉ コミュニケーション内容の把握が重要なポイントとなります。
・4技能を通じてコミュニケーション内容をどこまで把握できているかを重視しています。
・言語に含まれないコンテクストをどこまで読み取れるかが重要となります。
・単語<文<段落等でのコミュニケーションを重視し、文法より文脈の中で通じることを重視しています。
⒊ 相手を理解するためのコミュニケーションである必要があります。
・必ずしも流暢である必要はありません。
・コミュニケーションとして相手が理解できる用語及び正しい発音である必要があります。
・仲間内、他人、仕事、家族内等、どのレベルで通じるかが重要となります。
・相互にコミュニケーションを行うために、言語だけでなく相手の文化も知る必要があります。
*ACTFL-LTIテストは、K-12向けのAAPPLは、Performanceのガイドラインを利用していますが、それ以外のテストは、ACTFL Proficiency Guidelines 2024に沿って言語運用能力を総合判定しています。
1)テストの種類
OPIは、資格を持ったテスターが1対1のインタビュー形式で、電話又はビデオチャットを通じて直接会話を行い、試験手順に基づいて受験者の言語運用能力を測定します。そのインタビューは全て録音され、終了後にテスターが受験者の口頭言語運用能力を判定します。
受験できる言語 | テスト時間 | テストの説明 |
アラビア語、中国語(広東)、中国語(マンダリン)、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、パシュトー語、ペルシャ語、ヨーロッパポルトガル語、ブラジルポルトガル語、ロシア語、スペイン語など120ヶ国語以上対応 | 15 – 30分 | 資格を持ったテスターが1対1のインタビュー形式で、電話又はビデオチャットでの受験 ACTFL/CEFR/ILRいずれかの1つの基準で、ACTFLの名義で証明書を発行します。 |
現在もっとも受験されているOPIcテストとは、PC / タブレットを利用したiBT(Internet based Test)形式のスピーキングテストです。バックグラウンド・サーベイに基づき、個々の受験者になじみのあるトピックについての出題がなされます。事前に受験者の語学レベルに応じて難易度を調整するためのセルフアセスメントを実施し、選択したセルフアセスメントに基づいて、受験者一人一人に応じて、適切な質問が出題されます。インタビュー感覚で、アバターから12〜17問程度出題され、質問を2回まで確認できます。
受験者は、各出題に口頭で回答し(回答は録音されます)、テスト終了後にACTFL公認評価者が評価を行います。
受験できる言語 | テスト時間 | テストの説明 |
アラビア語、中国語(マンダリン)、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、パシュトー語、ペルシャ語、ヨーロッパポルトガル語、ブラジルポルトガル語、ロシア語、スペイン語、ベトナム語 | 20 – 40分 | 場所の制限がなく、 どこでもオンラインで受験可能 ACTFL/CEFR/ILRいずれかの1つの基準で、ACTFLの名義で証明書を発行します。 |
インターネット環境下で、PC / タブレットを利用したライティング能力を測定するテストです。
OPIcと同様にバックグランド・サーベイ及びセルフアセスメントに基づいてカスタマイズされたテーマに沿って出題され、文章を作成します。
受験できる言語 | テスト時間 | テストの説明 |
アラビア語、中国語(広東、マンダリン)、英語、フランス語、ドイツ語、ギリシア語(現代)、ヒンディー語、イタリア語、日本語、韓国語、ペルシャ語、ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語、トルコ語、ベトナム語 | 20 – 80分 | 場所の制限がなく、 どこでもオンラインで受験可能 ACTFL/CEFR/ILRいずれかの1つの基準で、ACTFLの名義で証明書を発行します。 |
インターネット環境下で、PC / タブレットを利用した聴解力を測定するテストです。一般的、社会的、学術的な話題について、日常的なやりとり、報告、議論、放送など、個別なものから一般的なものまで、様々なトピックを通じて言語運用能力の中の聴解力(リスニング)を測定します。
受験できる言語 | テスト時間 | テストの説明 |
アラビア語、中国語(マンダリン)、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語(ヨーロッパとブラジルの区別なし)、ロシア語、スペイン語 | 50 – 125分 | 場所の制限がなく、 どこでもオンラインで受験可能 ACTFL/CEFR/ILRいずれかの1つの基準で、ACTFLの名義で証明書を発行します。 |
インターネット環境下で、PC / タブレットを利用した読解力を測定するテストです。文章を読んで、文章の内容についての理解力を試す設問に答えて頂きます。通信文、レポート、ニュース記事など、一般的、社会的、学術的、専門的なトピックに関する個別および一般的な設問が出題され、様々な設問への解答を通じて言語運用能力の中の読解力を測定します。
受験できる言語 | テスト時間 | テストの説明 |
アラビア語、中国語(マンダリン)、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、インドネシア語、日本語、韓国語、ポルトガル語(ヨーロッパとブラジルの区別なし)、ロシア語、スペイン語 | 50 – 125分 | 場所の制限がなく、 どこでもオンラインで受験可能 ACTFL/CEFR/ILRいずれかの1つの基準で、ACTFLの名義で証明書を発行します。 |
インターネット環境下で、PC / タブレットを利用した英語の読解力と聴解力を総合的に測定するテストです。最新のコンピュータ適合型テスト方式を採用しており、受験者の回答パターンを分析して、問題の難易度が変化していき、素早くより正確な測定が出来るテストです。
受験できる言語 | テスト時間 | テストの説明 |
英語 | 50 – 105分 | 場所の制限がなく、 どこでもオンラインで受験可能 ACTFL/CEFR/ILRいずれかの1つの基準で、ACTFLの名義で証明書を発行します。 |
「World-Readiness Standards for Learning Languages(言語学習スタンダード)」に対応し、言語運用能力を育てていくパフォーマンステストです。現在のコミュニケーション・メディアを利用して、受験者はバーチャルビデオチャットに参加したり、Eメールメッセージを書いたり して、言語運用能力(例:即興演劇)の獲得を目指した言語能力(例:台本のある演劇)を測定します。
受験できる言語 | テスト時間 | テストの説明 |
アラビア語、中国語(マンダリン)、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語 | 各コンポーネントの所要時間は30〜45分程度 | 申し込みごとに受験を設定 ACTFL公認評価者による成績判定 |