公正な研究を目指す研究機関と研究者に向けた科学論文の不正画像検出システム
公正な研究への取り組みは学術界で⼤きな注⽬を集めています。ImaChekは、研究活動における不正⾏為のうち、画像改ざんや使い回しを検出するシステムです。
膨⼤な画像を⼀枚⼀枚確認するためには専⾨的な知識と膨⼤な時間と労力を要していました。
ImaChekは、Web上において、最新のアルゴリズムを利用して、電気泳動画像、蛍光顕微鏡画像、組織染色画像などの生命科学にかかわる画像の「改ざん(不適切な画像操作)」や「使いまわし」を検出致します。また検出結果をPDFファイルとして出力する事が可能です。
News
*iGroup株式会社は、ImaChekの開発会社であるエルピクセル株式会社より、ImaChekの技術移管を行い2022年1月よりiGroup株式会社が新しいImaChek(New ImaChek)の全ての開発、運用、販売を行っています。
Updated:2022年11月16日
論文品質担保及び向上
論⽂投稿前に画像をチェック、研究画像不正と疑われるリスクを低下させ、論⽂の信頼性、品質を向上します。
レピュテーションリスクの軽減
研究不正発⽣によるレピューテションリスクやコストは甚⼤なため、事前チェックで研究不正を防⽌します。
出版までの時間短縮
目視で行っていた画像検査を⾃動化することで、出版までの作業を効率化させ、迅速な出版が可能です。
ImaChekによる不正画像の解析
画像の使いまわし解析 (Duplication)
2016年のNature Newsにて報告された調査によると、1報の学術論文内で画像を不正に使い回す頻度が2000年前半に2倍に増加しました。
論文中に使用する画像データの増加に伴い、意図せずに誤って研究画像を使い回してしまう事も考えられます。その場合、研究機関や研究者の信頼を損なってしまいます。ImaCheckでは、学位論文・学術論文における画像の使い回しを解析し検出致します。
使い回しの検出
不適切な画像操作の解析(Manipulation)
2015年のNature Newsによると、EMBO press誌では、投稿された約20%の論文に不適切な画像処理があると報告しています。
不適切な画像の改ざんには、”beautification”など画像の見栄えをよくするために画像処理など初心者がやってしまいがちな意図しない画像不正と、”Cut & Paste”などの意図的な画像不正があります。画像の使い回しと同様に、現実的な防止策の実施が、求められております。
ImaChekでは、学位論文・学術論文における意図しない画像不正をはじめ、意図的な画像の改ざん等を解析し検出致します。
改ざん画像の検出
*ImaChekの検出精度が低下する例
・複数の画像が重なり合っているマージ画像
・解析度が低い画像及び極端に小さい画像
・画像同士及び画像と文字との境界線が鮮明でない
・グラフの多い画像
(*現在グラフを排除するアルゴリズムの開発中)
・同一画像からの切り取り(1)
(* ⑴同一画像内から切り取った部分の画像は、ノイズが同一の為、検出精度が低下する場合があります)
同一画像A内での切り貼り
ImaChekは、簡単操作で瞬時に解析
学術論文及び原画像をアップロードすると自動的に解析作業が始まり、不正画像と思われる画像の検出を行います。
最終的な検出結果は、PDF形式のレポートとしてダウンロード出来ます。
*論文等をアップロードする場合は、画像を抜き出さず、論文をそのままアップロードできます。
1st Step
画像をアップロード
2nd Step
画像の解析
3rd Step
PDFレポートのダウンロード
画像の使い回し検出例
画像の使い回しには、「画像全体の使い回し」と「画像一部の使い回し」の2種類があります。
・実際にRetractされた論文を使った「画像一部の使い回し」検出例
・「画像全体の使い回し」検出例
検出された疑わしい画像を「回転機能」と「重ね合わせ機能」を使って検証する
(*画像の回転及び重ね合わせ作業は手動となります)
「重ね合わせ」機能を利用して2枚の画像を重ね合わせる事が可能です。
2枚の画像は完全に一致します。
画像の改ざん検出例(カット&ペースト)
画像の改ざんには、”Beautification”など画像の見栄えをよくするために意図しない画像改ざんとカット&ペーストの様に意図的な画像改ざんがあります。
・オリジナル画像に対して、一部の画像(青枠)を切り取り、他の画像に貼り付けた(赤枠)
オリジナル画像
改ざん画像(コピー&ペースト)
検出結果
貼り付けた画像の周りに不自然な四角い枠が検出される(赤丸)。
偽陽性に関して
画像と言う特性上、画像の解像度、画像のサイズによっては、実際には不正画像でなくとも一定の割合で検出結果に「偽陽性」が含まれる場合があります。
これは、不正画像の見逃しを防ぐためにある程度「偽陽性」を容認して、ImaChekが検出する件数をあげている為です。
明らかに不正画像でない画像検出結果は、ImaChek内の「非表示機能」を利用して、検出結果から排除する事が可能です。
「偽陽性」:実際には不正画像でなくともImaChekが不正画像として検出してしまう画像
最終的な不正画像の判断は、原画像を利用して、ImaChekの検出結果と合わせて、人間の目視による判断を行ってください。
ImaChekシステム推奨環境
ImaChekの今後の開発計画(一部)
*ImaChekの機能は、予告なしに変更される場合はあります。予めご了承ください。