ACTFLについて

ACTFL(本部ワシントン)は、The American Council on the Teaching of Foreign Languages(全米外国語教育協会)の略で、1952年にModern Language Association(全米現代言語学会)の1つの部門として誕生し、外国語教育プログラムを作成し、出版、研究活動行っておりました。1967年にACTFLはMLAから独立し、アメリカの外国語教育専門の学会として誕生し、小学校から企業までの全ての外国語教育を考え、その改良や普及を目的とする組織として活動してきました。現在、ACTFLは各国言語の教育と学習に関する世界最大の外国語教育学会として、語学教育者や学校の先生、また企業や官公庁に属する個人会員12,500人以上を擁しております。

ACTFLは、外国語の「話す」「書く」「聞く」「読む」の各4技能について、ACTFL言語運用能力ガイドライン(ACTFL Proficiency Guideline)の修正を繰り返しながら、基準を策定し、評価者である、レイターの育成や受験者の能力を引き出するためのインタビュアーの育成などに尽力し、言語能力の公平かつ中立な評価を提供する機関として、LTIを介してACTFLの様々な外国語試験を提供しています。
また、ACTFL言語運用能力ガイドラインは常に見直し、更新されており、言語運用能力評価でのリーダーシップを担っております。

LTIについて

LTI(Language Testing International)は1992年設立され、世界最大の外国語教育に関する学会ACTFL(全米外国語教育協会)の独占的語学テスト実施機関として、100か国語以上の語学テストを提供し、世界の語学教育に貢献してきました。
年々高まる正確、公正でスピーディーな語学テストの重要性をアピールし続けてきたLTIは、学会、官公庁、一般法人などの顧客層から根強い支持を集めており、2017年には1日あたりの受験者数が6,000人を超える実績を記録しました。

USA政府が、どのように言語運用能力を測定しているかご存知ですか?

USA政府では、各省庁で共通して、言語運用能力を測定するために、ILR(Interagency Language Roundtable)の測定基準を設定して、言語運用能力を測定しています。

ILRスケール

ACTFLスケール

そのILRの商用版がACTFL基準です。ILRの基準を見ていただいてわかるように、ILRの基準は5段階で、それぞれの段階で、レンジの幅が大きいため受験者がどこのレベルにいるのか、例えば、2という評価が得られた時、3に近い2なのか、1に近い2なのか、判定が非常に難しい評価となります。そのため、ACTFLの基準は、US政府の言語運用能力基準であるILRを細分化して商用版に改良した基準として提供しております。
現在でも下記の通り、LTI社でILRのテストを提供しております。
https://www.languagetesting.com/ilr-scale

アメリカ政府が採択している試験のため、ACTFLも100か国語以上の言語に対応しているのです。
その意味ではACTFL-LTIのテストは、アメリカ政府お墨付きの言語運用能力テストです。
またACTFLの基準は、CEFR(ヨーロッパ共通言語参照枠)でも参考にされている基準であるため、ACTFLの試験を受けたのちの、証明書は、ACTFL, CEFR, ILRで発行することができます。(一種のみ証明書を発行、要事前連絡)

ACTFL判定基準

参照:三浦謙一「OPIのインタビューを学ぶ」
『Oran Proficiency Interviewによる会話能力の評価』鎌田修、嶋田和子、三浦謙一 編著、凡人社 2020年 p66-67

評価(テスト結果)について

受験後にこのようなCertificate(成績証明書)が送られてきます。Distinguish, Superior, Advanced, Intermediate, Noviceなどの評価のほかに、「そのレベルでどんなことができるか」を表すCan Doの記述が送られます。
【送付期間】
OPIc 5営業日以内
WPT 5営業日以内
RPT, LPT, L&R CAT 2営業日以内
AAPPL 2週間以内